2010/10/30

『きらめく装いの美 香水瓶の世界』展に行ってきた

10月に入って涼しくなったと思ったら、最近は寒いですね。すっかり冬のような気候です。

まぁ、ともかくカレンダー的にはまだ秋ですよ。秋と言えばゲージツの秋!ということで、もはや1ヶ月前の話ですが、久しぶりに美術館へ足を運んできました。東京都庭園美術館で行われている『香水瓶』をテーマにした展示ということで、少しですがご紹介します。


展示されているのは紀元前2972〜2647年頃のエジプト王朝時代から2009年のLALIQUE社までの香水と、その他の絵画・版画等、総計約350点。


香水の起源は煙だそうです、知らなかったー。《fume》が煙を意味し、《per-fume》で「煙によって」。おおお、納得!香りのある煙を焚くことによって、その煙に神様への願い事を乗せていたそうです。とても神聖なものなんですね。

今の時代、香水瓶は普通ガラスですが、昔はとんでもないほど豪華でした。王侯貴族たちが職人に作らせたわけですからね。香水じたいが芸術的な創造物であり、入れる器にも上質な美が求められた時代。もちろん自分の富を誇示するためでもあったわけですが。


ルビーをはめ込んだり金細工を施したりと豪奢なものもあれば、

ウィスキーの瓶ですか?というような簡素なものまで、

様々な種類があり、時代の変遷が良く分かる内容になっていました。


そんな中で私が気になった香水瓶を3つほど。

①《FEMME DE PARIS》または《DESIR DU CCEUR》または《MONAME》1925年〜1927年

本当はもう1種類あるようですね。しかもどれがどれだか名前がハッキリしてないみたいです。目薬みたい!いやでもこういう形状の方が、目薬を差す要領で使いやすいのかも。狙ったところは外さない、スナイパー向け。


②《LE DANDY(ル・ダンディ)》1923年
ジュエリーのように表面カットされた香水瓶。漆黒なのもまた男性的でカッコいいです。瓶自体が宝石のよう。


③《DANS LA NUIT(ダン・ラ・ニュイ)》1924年
『夜中に』と名付けられたLANVINの香水です。表面には星がちりばめられた、コバルトブルーの香水瓶。光の当たり方によってはベースの部分が暗く、星だけが青く浮かび上がります(写真左上)。まさに名前の通り、真夜中の空。なんともロマンチックではありませんか。


カタログから香水瓶の写真を拝借しましたが、実際にはもっと綺麗ですし、ご紹介しきれないですが素敵な瓶がたくさんありました。興味があれば足を運んでみることをオススメします。

余談ですが、カタログ(¥2,700)がなかなか充実しています。
会場に展示されているパネルの文章だけでなく、各時代の解説がなされており、なかなか読み応えのあるものになっています。


ご参考までに各会場での会期は下の通り。
東京都庭園美術館 (東京)  2010年9月18日〜11月28日
海の見える杜美術館(広島)  2011年3月19日〜5月23日
いわき市立美術館 (福島)  2011年5月31日〜7月3日

東京会場では来月末までですので、興味のある方はお早めに。

香水は男女を結ぶエッセンス(*˘ν˘*人)
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